未来遺産運動として子ども向けの環境学習や、学生の調査研究が実施されました。
大学などと連携し調査や研究のフィールドとしての整備が進んでいます。
プロジェクトパートナー:特定非営利活動法人 自然回復を試みる会・ビオトープ孟子
プロジェクトの目的
孟子不動谷の里山を保全しながら、環境教育・里山体験を実践する。
背景とプロジェクト概要
和歌山県の孟子不動谷にあるビオトープ周辺には、ニホンアカガエルやセトウチサンショウウオ、さらにはベニイトトンボなどの希少な生物が棲んでいます。この20,000㎡におよぶ広大な面積を保全することで、「天然のダム」としての水田機能を復元。その結果として、トンボ類30種、両生類8種、爬虫類9種、鳥類6種が生息する水辺環境をめざします。また次世代を担う幼稚園児から高校生が、定期的にこのエリアを訪れており、ユネスコの未来遺産運動における主要な研究地として活用していく計画です。
2023年度 プロジェクトレポート!
多くのチョウが生息する環境を
里山の整備で守ることができました。
今年度は、長年整備を行ってきた孟子不動谷の「やすゆき公園」で生態系の観察基準となるチョウ類の調査を8回に分けて行いました。調査には県立向陽中学校理科部の生徒たちも参加して、自然環境の指標としているゴイシジミ、サツマシジミ、コムラサキ、ヒョウモンチョウ類など42種のチョウを確認しています。ゴイシジミの確認は3年ぶりです。
これまで確認できたチョウ類も半分以上が生息しているとわかり、公園周辺のチョウの多様性をしっかり守ることができました。引き続き、やすゆき公園エリアの整備を進めながら、動植物の調査を行い子どもから大人まで生物多様性を体験できる里山づくりを行っていきます。
生息を確認できた環境指標となるチョウ類 42種