12月は野菜の育苗と農家への配布、有機竹炭資材作成、元服役者への養鶏指導、手作り石鹸製品化などを実施しました。竹炭は作成が比較的容易で防虫などに効果を発揮します。養鶏指導では雛の支給とともに方法を指導。雛は購入後2週間が非常に大事な期間で成果を大きく左右しますが、参加者は指導をよく理解していて雛もすくすく成長しています。
定置型有機農業をさらに進めるため、肥料づくりや稲作に力を入れるとともに、熱帯雨林と共存するコミュニティを育成。
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プロジェクトパートナー:公益財団法人 オイスカ
プロジェクトの目的
熱帯雨林を保全しながら、地域住民の経済的な自立をめざす。
背景とプロジェクト概要
この国には、かねてより世界的にも価値のある原生林が広がっていました。しかし近年、焼畑農業のさらなる拡大や開発業者による森林伐採、そしてオイルパームプランテーションの急速な進行によって森林面積が減少しています。その根本的な問題のひとつは、生活の苦しい現地の人たちが現金収入を得るために、森林を業者へ売却してしまうことにありました。そこで、このプロジェクトでは定置型有機農業の技術指導をすると同時に、農産物などを使用した地場産業の育成も促進。環境保全と経済力アップの両立をめざしています。また、この取り組みを通じて、現地のリーダー育成にも貢献しています。
2023年度 プロジェクトレポート!
干ばつにも異常気象にも負けない
有機農法の実践を進めることができました。
熱帯雨林減少の背景には地元住民が生活の苦しさから森林を伐採業者に売却してしまうという問題があります。このプロジェクトでは定置型有機農業の技術指導と農産物などを使用した地場産業の育成で環境保全と経済的自立の両立をめざしています。
今年度は、タロイモとタバコの共生栽培、竹や木の腐葉土に繁殖した菌の利用など、地元にある資材を活用した肥料づくりや虫除け剤などの開発が進み、干ばつに強い有機農法を学ぶよい機会が得られました。また、伐採企業から地域を守るために行っている土地登記への理解も進んでいます。住民間の地道な話し合いと啓発を続けてきた結果、州政府の継続したサポートも得られるようになり、大規模伐採の反対交渉にも賛同が集まるようになってきました。
稲作栽培指導参加者 43農家