今年度は3カ年計画の最終年度です。コロナ禍を経て、約5年ぶりにキリバスに渡航でき、過去に植林したマングローブの生育状況を見ることができました。
来年度以降は、キリバスのNDC(国が決定する温室効果ガス削減目標)達成に向け、キリバス環境省から依頼されたマングローブを含む樹木の炭素吸収量測定の技術指導を行う予定です。
現地の青年たちで植林チームを結成。
目標を上回る植林が実現。
プロジェクトパートナー:特定非営利活動法人 国際マングローブ生態系協会(ISME)
海岸侵食の軽減と高波や高潮等の自然災害を緩和させる。
赤道直下にあるキリバス共和国は、サンゴ礁でできた小さな島からなる島しょ国です。この人口10万人ほどの国は海抜がとても低く、現在、地球温暖化による海水面の上昇の影響を真っ先に受けています。海岸線が侵食されると、住宅が浸水したり、井戸水に海水が流入したりするなどの問題が発生する事態に。そんな現状から暮らしを守るために、現地の人たちと力を合わせてマングローブの植林を進めています。同時にキリバスの関係機関(環境・国土・農業開発省)の担当者に植林とその後の管理技術を指導するとともに、子どもたちのエコの心を育んでいます。
マングローブの植林に力を入れて、
計画の2倍の植林を達成しました。
海岸侵食が深刻化するキリバスで、将来的に地域の人々が自らの手でマングローブ植林が行えるよう、現地への技術提供や植林活動を通じた環境教育の普及をめざしています。
首都タラワの国際空港と市街地を結ぶアナナウコーズウェイの侵食を防ぐために、毎年2回、計6,000本の計画で植林を行ってきています。今年度は日本からの指導者の渡航が諸事情によりかないませんでしたが、現地の若者たちを中心に植林活動の回数を増やし、計画を上回る5回の活動で12,590本の植林を達成しました。
マングローブの植林(通期) 12,590本