航空自衛隊ブルーインパルスに日本初の大規模生産による国産SAFを供給~コスモエネルギーグループのSAF供給第1号、大阪・関西万博で展示飛行へ~
2025年4月10日
コスモエネルギーホールディングス株式会社
コスモ石油マーケティング株式会社
合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY
コスモエネルギーホールディングス株式会社(代表取締役社長:山田 茂)のグループ会社であるコスモ石油マーケティング株式会社(代表取締役社長:髙山 直樹、以下「コスモ石油マーケティング」)は本日、関西国際空港において、航空自衛隊の「ブルーインパルス」へ、国内初の大規模生産による国産SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)由来のISCC認証に基づく環境価値を付与した航空燃料(※1)を供給し、同認証にて規定されるサステナブル証明書を航空自衛隊へ提供しました。ブルーインパルスは、2025年大阪・関西万博の開幕日である4月13日(日)の正午頃に万博会場上空で展示飛行を行う予定で(※2)、大規模生産された国産SAFの利用による初のフライトとなります。
ブルーインパルスの飛行イメージ(提供:航空自衛隊)
今回供給したSAFは、2021年にNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「国産廃食用油を原料とするSAF製造サプライチェーンモデルの構築」助成事業として採択され(※3)取り組んできたものであり、国内で初めて大規模生産される国産SAFです。持続可能な製品の国際的な認証制度「ISCC CORSIA認証」「ISCC EU認証」を取得しています(※4)。コスモ石油株式会社(代表取締役社長:西 克司)、日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長CEO:佐藤 雅之)、株式会社レボインターナショナル(代表取締役CEO:越川 哲也)の3社により設立された合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY(代表:髙田 岳志)が製造し、このたびコスモエネルギーグループを通じて初の供給が実現しました。
SAF製造プラントは、大阪・関西万博の会場に近い大阪府堺市のコスモ石油堺製油所内にあります。世界の注目が集まる大阪・関西万博開幕日に、国産SAFを利用したブルーインパルスの展示飛行が行われることは、SAF導入を推進する日本において象徴的な取り組みとなり、SAFのさらなる普及・拡大、ひいては脱炭素社会実現に向けた機運向上の機会となることが期待されます。
コスモエネルギーグループは「2050年カーボンネットゼロ」をめざし、日本初の国産SAF供給に向けてサプライチェーン構築を進めてまいりました。また、SAF原料への再利用を目的として、サービスステーションでの廃食用油の市民回収実証を継続的に展開するなど、社会全体の機運醸成も後押ししています。今後も、脱炭素化や循環型社会の実現を重要なテーマと認識し、社会的課題の解決と企業の持続的発展をめざすとともに、引き続き航空輸送におけるSAF利用を推進し、資源循環とサステナブル社会の実現に貢献してまいります。
SAF製造装置(コスモ石油堺製油所内)
(提供:合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY)
〈ブルーインパルスとは〉
航空自衛隊の存在を多くの人々に知ってもらうために、航空自衛隊の航空祭や国民的行事などで、華麗なアクロバット飛行(展示飛行)を披露する専門のチーム。正式名称は、宮城県松島基地の第4航空団に所属する「第11飛行隊」。青と白にカラーリングされた機体が特徴。6機の機体が大空で展開する一糸乱れぬフォーメーションや、ダイナミックなソロ演技は人々に驚きと感動を与えます。
飛行経路を含む詳細は、防衛省・航空自衛隊ウェブサイトをご確認ください。
〈各社コメント〉
コスモ石油マーケティング 代表取締役社長 髙山 直樹
「SAFは当社が持つ脱炭素商材の一つとして、空の脱炭素につながる重要な商品です。このたび大阪・関西万博の開幕を飾るブルーインパルスの展示飛行にて、コスモエネルギーグループが地元大阪・堺製油所において生産、供給したSAFが利用されることを大変うれしく思います。この展示飛行を通して、本万博のテーマである『いのち輝く未来社会のデザイン』をより身近に感じてもらえる契機となることを期待しております。今後とも、本取り組みをはじめとしてSAFを活用した脱炭素社会の実現を後押ししてまいります。」
SAFFAIRE SKY ENERGY 代表 髙田 岳志
「2021年より本邦政府、経済産業省資源エネルギー庁、NEDOのご支援を賜り、コスモ石油株式会社、日揮ホールディングス株式会社、株式会社レボインターナショナルと事業化を進め、”ACT for SKY”や”Fry to Fly”などの活動により、国内資源循環の大きなうねりを作り出した結果が結実したものと関係された皆様に感謝申し上げます。今回大阪・関西万博の開幕を飾るブルーインパルスの展示飛行に、当社が生産したSAFをご利用いただくことにも併せて感謝申し上げるとともに、脱炭素社会の実現および資源の乏しい日本のエネルギー安全保障強化に資する取り組みとして、今後長期に亘るSAFの安全操業・安定供給に努めてまいります。」
※1 国際認証制度(ISCC認証)に基づくマスバランス方式により割り当てた環境価値を持つ製品です。マスバランス方式とは、環境価値を持つ原料とそれ以外の原料(例:ニートSAFと従来のジェット燃料)が混合された場合に、環境価値を持つ原料の投入量に応じて、製品の一部または全部にその価値を割り当てる(環境価値を移転する)手法のことです。環境に配慮した原料の使用を促進し、複雑なサプライチェーンにおける持続可能性を保証するための手法で、SAFのサプライチェーンにおいても一般的な形態です。
※2 2025年日本国際博覧会協会ウェブサイト
※3 NEDOウェブサイト
※4 2024年12月13日プレスリリース
「ISCC CORSIA及びISCC EU認証(国際持続可能性カーボン認証)の取得について」
https://www.cosmo-energy.co.jp/ja/information/press/2024/241213-01.html
以上
【本件に関するお問い合わせ先】
コスモエネルギーホールディングス株式会社
コーポレートコミュニケーション部 広報グループ 蒔田、横山
cosmo_pr@cosmo-oil.co.jp